亜鉛が髪の毛(薄毛・抜け毛)に与える効果について
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- 更新日:2023年3月22日
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亜鉛が髪の毛(薄毛・抜け毛)に与える効果について
薄毛に対処するために生活習慣、とくに食習慣に気を配ることは大切です。なぜなら、髪の材料ともいえる良質のタンパク質がなければ、髪の成長を阻害することになるからです。タンパク質に加えて摂取すべきものは亜鉛です。といってもやみくもに摂取すればよいというわけではありません。
以下では、髪の成長に亜鉛がなぜ必要なのか、また亜鉛の摂取方法などについて解説します。
そもそも亜鉛とは
人間の身体に必要な5大栄養素は炭水化物、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミンといわれています。このミネラルは身体を構成する元素から酸素、炭素、窒素、水素を除いたものをいい、全部で16種類ありそのうちのひとつが亜鉛です。亜鉛を含め、身体に欠かせないミネラルは体内で作り出すことができないため、食事によって摂取しなければなりません。成人の場合、体内に約2g存在するといわれており、通常の食事をしていれば不足することはありませんが、近年は偏った食事や極端なダイエットなどによる亜鉛不足が指摘されています。亜鉛が不足すれば体内のさまざまな機能に影響を与えかねませんし、髪に与えるダメージも見逃すことができません。
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亜鉛が髪に与える影響
では、具体的に亜鉛は髪にどんな影響を与えるのでしょうか?
髪を構成する
髪の約90%以上はタンパク質から作られています。そして、タンパク質はアミノ酸から構成されていますが、髪を作っているケラチンはシスチンを中心とした18種類のアミノ酸からつくられます。そして、このシスチンは食事で摂取するしかない必須アミノ酸のひとつであるメチオニンから合成されます。ただ、アミノ酸は単独でこうした生成を行うことはできず、亜鉛の助けを必要としています。つまり、亜鉛が不足すれば、いくら必須アミノ酸が体内にあってもケラチンを合成することができないのです。
育毛サイクルを整える
育毛サイクルとは「成長期」「退行期」「休止期」からなります。2~6年続く成長期において、毛母細胞が分裂を行い、新しい髪が生まれてきます。続く2~3週間程度の退行期において髪の成長はストップしますが、約3~4ヶ月続く休止期では次の新しい成長期のために準備します。髪は1本毎に異なる育毛サイクルを持っており、正常な状態では全体の約90%が成長期のため、全体として一定量の髪を維持し続けられるのです。
この育毛サイクルが乱れ、成長期が短くなると、十分に成長しきれていない髪が抜け落ちてしまうため、薄毛が始まります。それを食い止めるためには育毛サイクルを整え、正常な状態に戻すことが必要ですが、亜鉛にはその働きを期待できるのです。
AGAの進行を抑制する
AGAとは男性型脱毛症のことで、男性ホルモンのテストステロンが体内の還元酵素5αリダクターゼによってジヒドロテストステロン(DHT)に変化することが原因といわれています。このDHTが男性ホルモン受容体のアンドロゲンレセプターと結合することで発毛が阻害され、通常2~6年の髪の成長期が短縮されるのです。しかし、亜鉛は5αリダクターゼの働きを抑える作用があるため、結果的にAGAの進行を抑制する働きも期待されています。
亜鉛不足が引き起こす影響について
髪の生成・成長にとって重要な働きをする亜鉛ですが、亜鉛が不足すれば髪の成長が阻害されるだけではなく、私たちの身体にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。例えば、髪だけでなく、爪や皮膚を健康な状態に保ったり、免疫機能を維持したりするのにも亜鉛は欠かせません。さらに、味を感じる味蕾(みらい)細胞の生成にも亜鉛が必須であり、亜鉛不足により味覚障害に陥るケースもあります。加えて亜鉛不足は男性の場合、生殖機能にも影響が出てEDを引き起こすこともあります。
亜鉛の摂取方法について
いうまでもなく、亜鉛を摂取する主な方法は食事です。ただ、亜鉛を含む食品をたくさん食べればよいわけではありません。適量の摂取を心がけ、余すところなく身体に取り込めるように亜鉛の吸収を妨げる食品はなるべく避けるようにしましょう。また、毎日の食生活だけでは亜鉛の摂取が不足する場合にはサプリメントの使用も検討するとよいでしょう。
最適な摂取量
厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2015年)では、亜鉛の一日の推奨摂取量は18~69歳の男性で10mg、70歳以上の男性で9mg、18~69歳の女性で8mg、70歳以上の女性で7㎎とされています。通常の食事で亜鉛を過剰摂取することは考えにくいですが、摂取の上限は18~29歳の男性で40mg、30~69歳の男性で45mg、70歳以上の男性で40mg、18歳以上の女性で35mgとされているので、目安にしましょう。
では、どんな食品に亜鉛は多く含まれているのでしょうか?以下の表をご参照ください。
牡蠣には多くの亜鉛が含まれていることが分かりますが、日常的にこれだけの亜鉛を摂取し続けることは決して簡単なことではありません。そのため、亜鉛を効果的に摂取したい場合はサプリメントとの併用が必要となるでしょう。
食品名 | 単位(質量) | 亜鉛含有量(mg) |
---|---|---|
牡蠣 | 5粒(60g) | 7.9 |
豚レバー | 70g | 4.8 |
牛肩肉(赤肉、生) | 70g | 4.0 |
牛もも肉(生) | 70g | 2.8 |
牛レバー | 70g | 2.7 |
鶏レバー | 70g | 2.3 |
ホタテ(生) | 3個(60g) | 1.6 |
ウナギ | 1/2尾(80g) | 1.1 |
精白米 | 茶碗1杯(150g) | 0.9 |
木綿豆腐 | 半丁(150g) | 0.9 |
カシューナッツ (フライ) | 10粒(15g) | 0.8 |
納豆 | 1パック(40g) | 0.8 |
アーモンド | 10粒(15g) | 0.7 |
プロセスチーズ | 1切れ(20g) | 0.6 |
亜鉛を摂取する際の注意点
亜鉛を摂取する際には、含有量の多い食物の摂取を心がけるだけでなく、亜鉛の吸収を阻害するものを避けることも大切です。
例えば、カルシウムや食物繊維、タンニン、カフェインと亜鉛は結びつきやすく、せっかく摂取しても排出され、その効果が相殺されかねませんので、お酒やコーヒーは適量にしましょう。また、ポリリン酸などの食品添加物を含む加工食品やレトルト食品も亜鉛の吸収を阻害しますので、注意が必要です。
過剰摂取に要注意
さらに薄毛を克服したいとついつい過剰摂取しがちですが、かえって逆効果になってしまいます。というのも、亜鉛の過剰摂取により、髪に必要な栄養が毛根に十分供給されなくなり、抜け毛の原因になってしまう可能性があるからです。また、貧血や下痢など体調不良につながることもあります。前述したように亜鉛はあくまでもタンパク質の生成をサポートする役割を持っているにすぎませんから、亜鉛ばかり摂取しても育毛の効果は期待できません。
効果が出にくい場合
食事に亜鉛を含む食品をできるだけ取り入れ、それを継続しているのに、改善されないように感じることがあります。亜鉛の薄毛の理由は亜鉛不足だけではなく、睡眠不足やストレス過多、さらには遺伝などさまざまな要素が関係しているため、総合的な対策が求められるからです。例えば、睡眠に関していえば入眠から約3時間~4時間の間に成長ホルモンが分泌されるので、できるだけ質のよい睡眠を確保するようにしましょう。
サプリメントは成分を確認
賢く使うと便利なサプリメントは、食品よりも簡単に亜鉛を摂取できるため注意しなければならない点があります。それは亜鉛の含有量です。前述したように成人が一日に摂取してよい亜鉛の量には上限があるので、それを超えないように飲まなければなりません。少ないものでも10mg、多いものでは20mg近くになるサプリメントもあるのです。
また、サプリメントには亜鉛以外に別のミネラルが配合されていることがあります。それが育毛にとってどんな影響を及ぼすか事前にチェックして使うようにしましょう。
さらに、これは亜鉛を含むサプリメントに限ったことがではありませんが、必ず水で飲むようにしてください。コーヒーやお茶で飲むと、亜鉛の吸収を阻害するカフェインを同時に取り入れることになってしまいます。
まとめ
亜鉛が髪を構成するケラチンの生成に、欠かせないミネラルであることがお分かりいただけたと思います。毎日の食事で亜鉛を含む食品をできるだけ取り入れたいところですが、それが難しい方はサプリメントの成分や亜鉛の含有量に注意して、賢く使うようにしましょう。自分でできることに限界を感じるようなら、専門のクリニックにご相談ください。
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監修医師情報
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診療顧問
所属学会
・日本形成外科学会専門医
・国際形成外科学会員経歴
2017年 3月 東京美容外科 技術顧問 就任
AGAスキンクリニック 診療顧問 就任
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